モロッコ
おはようございます。少し前から読み始めた本です。(『モロッコ流謫』・四方田犬彦・ちくま文庫) まだ始めの方ですが、作者のモロッコ滞在時の出来事、出会った人達について書かれています。モロッコの街の鮮やかな色合いや、漂う不思議な雰囲気が伝わってきます。
20代の頃、友達とインドに行っていました。年末年始の休みに出掛けていたので、インド行きの飛行機チケットが取れないときもあり、ある年はモロッコに行きました。
空港から市街地への電車に乗っていたときのことです。向こうの丘に、とんがった帽子のマントを着た背の高い男性が立っていました。
「魔女(魔男)?!」…現実とは思えないおとぎ話の中のような景色でした。そのマントは、ジュラバといってモロッコの人達が愛用しているものでした。私がモロッコに行ったのが20年ほど前なので、今はみなさん着ているのか…。城壁の街中をジュラバを着た人々が歩いていると、さかのぼった時代に迷い込んでいるような錯覚を起こしたものです。
イラストに描きましたが、街ではよくミントティーを飲みました。ミントの葉が茎ごとガラスのコップに押し込められていて、砂糖たっぷりの紅茶が注がれています。ミントの香りがすごくよかったです。お茶が甘すぎるのか、明らかに虫歯の人と歯医者さんが多かったです。
とんがったシューズも、印象的でした。日本でも、先が丸い形で販売されていますよね。かかとを踏んで歩くスタイルなので、かかとが靴底にペタッと付いているし、かと言ってかかとをスリッパのように取るわけでもない…というところがおもしろかったです。このシューズとマントの組み合わせは、最強ですね。
一番笑えるのが、初日に泊まった宿のトイレの便座が無かったこと(!!)。便座が無いと、おしりがトイレの中に落ちちゃうんですよね…。空気椅子のポーズで用をたしていました。若かったですわ〜。
本を読みながら、ひとつひとつの旅の記憶を思い出していました。今日もありがとうございました。